新神戸柔道クラブの団旗に掲げられている
『如実知自心』(にょじつちじしん)とは
我が宗派「真言宗」の根本経典『大毘廬遮那成仏神変加持経』、別称『大日経』第七巻の中の第一巻「住心品」に説かれた教義です。
大日経の中心となる教義が『如実知自心』であり、
弘法大師空海上人の教え、真言密教の心髄、即身成仏の教えの根本でもあります。
「実のごとく自心を知れ」(ありのままの自分の心を知りなさい)
この言葉の意味は単純明快なだけに深い意味が隠されています。
人間は自分の心をしっかりと認識し、その本性を見極める必要があります。
悲しかったり、辛かったり、怨み、憎み、妬み。
感情に支配され我を失う。
愚痴、陰口、悪口、嘘。
他を欺き、ひと時の優越感に浸る。
貪り、怒り、そして怠惰。
常に「心」に振り回され、支配されている自分の存在。
どうぞ、認識してください。
見極めてください。
「自分」とは何か?
「心」とは何か?
元来、自分と心は別物です。
然しながら、人間は心を自分だと思っています。
心は自分ではありません。
心は単なる「煩悩」です。
欲望の塊です。
「心は欲望の塊だ」ということに気づかない人たちは心に支配され続けているのです。
心は支配するものであり、支配されるものではありません。
心は「真我」にまとわりつく「ヘドロ」と同じです。
真の我を隠してしまいます。
ですから、
いち早く気付くべきなのです。
心を制御し、その「しがらみ」から解放されるべきなのです。
そして、荒れ狂う心を制御出来たとき、本来の自分の姿が見えるのです。
柔道の目的も自己の完成です。
自己の完成とは本来の自分を見極めること。
完全なる心の制御です。
本来の自分を探そうとするものは皆、求道者です。
菩薩なのです。
柔道を習っている子供たちは皆、菩薩様なのです。
そして、この世界そのものが修行道場なのです。
自分自身の本来の姿を知りなさい。
我々はそのままで仏性を携えた「御仏の子」であることを。
「如実知自心」という言葉にはこのような願いが込められているのです。
願わくば、この功徳をもって普く一切に及ぼし、我らと衆生と皆共に仏道を成ぜんことを。
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若枝 (金曜日, 25 10月 2024 21:29)
私も、「如実知自心」の意味はおっしゃる通りだと思います。